読み終わってしまった「ローマ人の物語」 [気紛れな本箱]
20年越しで塩野七生「ローマ人の物語」を読み終わってしまった。11巻からのローマの衰退を観たくない/読みたくないと言う思いがどこかに在り、この10年近くお休みをしてしまった。発刊が待ち遠しく「ギリシャのアートとローマのマネージメントの融合」が二千年も昔の話だと思うと奇跡の様に思って読んでいた11巻迄。そして15巻、暗黒の中世が始まり「これが歴史の理(ことわり)ならば、後世のわれわれも、襟(えり)を正してそれを見送るのが、人々の営々たる努力のつみ重ねでもある歴史への、礼儀ではないだろうかと思っている」と書かれたこの長い物語の最後の二行は、ローマ人への葬送の言葉だろう。
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