ヘコタレナイ漫画家、下川凹天(しもかわへこてん) [展覧会]
一人の漫画家の人生を二つの展覧会で追うことが出来た。昭和初期から戦争を経て戦後迄の漫画界の集合離散を凹天を軸にして良く解った。野田市立郷土博物館「野田で生まれた漫画たち」展と、川崎市立市民ギャラリー「下川凹天と日本近代漫画の系譜」展だ。凹天は沖縄宮古島で生まれ戦後は野田に移りキッコーマンの茂木房五郎の食客となり没する。私の新しい発見は、凹天が「実習指導 漫画の描き方」(弘文社1943年)で漫画を分類し、その中の「トーキー漫画」だ。戦後の劇画の源流が既に戦中の漫画にあったのだろうか?!劇画は手塚治虫からの出発が定説だが?。凹天は「トーキー漫画」は批評と滑稽が無いから漫画ではないとも書いている。劇画の源流かも知れない「トーキー漫画」ぜひ読んで、観たいと思う。
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